優しさと忍び寄る社会変革期

 「未来への大分岐~資本主義の終わりか、人間の終焉か?~」(マルクス・ガブリエル、マイケル・ハート、ポール・メイソン、斎藤幸平:集英社新書)を読み終えた。哲学と経済学に関わる話だった。私には難しすぎる。でも必死にその内容に喰らいついて行った。「未来をつくるには、私たち人間の主体性が必要なのです。」「大分岐の時代だからこそ、自由で、平等な社会を多くの人と共につくり上げることを大きなスケールで徹底して思考しなければならない。」と書かれている。一般人には大きな変革期が静かにそこまで忍び寄っていることがわからない。ただ漫然と時代に流されているのみで、主体性もなく、人間として思考することを放棄しているからだ。その時代の流れが市民にとって明るい未来へ続くものであればよいが、現在の世相を見ると、決して楽観視できるようなものではなく、暗澹たる道が行く先に見えていることを、私たちは密かに感じとっている。分岐する道を、見誤らないように、明るい未来へと続く道を選ぶにはどうしたらよいか。今回この本で登場したマルクスさん、マイケルさん、ポールさん、斎藤幸平さんのような世界的知識人と言われるような方たちが発信する、地球全体を平和に導く新しい言葉に耳を傾けるように、市民一人ひとりがその言葉について深く思考する能力を育む必要があると思う。映画「三島由紀夫VS東大全共闘 50年目の真実」の中で、芥川賞作家の平野啓一郎さんがおっしゃっている。「社会を変えていくのは言葉なんです」と。結局は言葉だ。言葉には計り知れない力がある。その力を時の権力者にすべてゆだねてしまってはいけない。多くの言葉を学び、その力を正しい方向に、地球全体が幸せになれるように、自分自身を導いていかなければいけないと思った。追伸:全く関係のない話だが、いま若者たちが、まことしやかにつぶやいている話題 → 「5月11日までに首都直下型地震が起きる。最近続けて起こっている各地の地震は、その予兆である」と。→ 災害のための準備は怠らないようにという警告として心にとめておこう。